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税金問題に付いて教えて下さい 投稿者:西口 投稿日:2001/05/08(Tue) 22:15:00 No.358
はじめまして。NPO団体「カレニ虹基金」の西口と申します。
私どもの団体は、先月NPO団体として申請したばかりのボランティアグループです。
活動内容は、ミャンマーからタイへ逃れてきている少数民族・カレニを支援し、
その現状を人々に伝えることです。その活動内容の一環として、現在タイとミャンマーの
国境沿いに難民キャンプを作って生活しているカレニの女性たちが作った織物を、
募金集めのチャリティパーティや、フリーマーケットなどで販売しています。
織物の年間売上は、5万円にも満たないものですが、これを現地のキャンプへ届け、
そのお金で新たに織物を作る、というものです。しかし、NPOとして登録致しますと、
こういったお金に対して税金がかかると言われました。しかし、このお金は私どもの
活動資金ではなく、すべて現地の人々の収入となります。このような場合でも、
税金はかかるのでしょうか?金額的にも少なく、このお金は現地の女性にとってほとんど
唯一の収入源であるため、何とか税金がかからない方法はないものかと悩んでおります。
もしよろしければ、お教え頂けないでしょうか?
よろしくお願い致します
Re: 税金問題に付いて教えて下さい 投稿者:公認会計士・赤塚和俊 投稿日:2001/05/11(Fri) 03:33:00 No.359
西口さん
 結論から先に言えば、課税されることはありません。
 税金がかかるのは、法人税法で定められた33業種のどれか
に該当する場合ですが、「税金がかかる」とおっしゃった方はた
ぶん物品販売業に該当すると思われたのだと思います。
 物品販売業とは商品を仕入れてマージンを得て販売すること
を言います。販売したお金を全部製作者に渡すのであれば物品
販売業ではありません。運賃などの実費を差し引いても構いま
せん。
 西口さんのケースは全く問題ないのですが、私がよく質問を
受けるのは、どんな小さい規模でも課税されるのかとか、赤字
でも課税されるのかということです。
 赤字でも課税されるというのは、法人税のことではなくて住
民税の均等割のことです。NPO法人の均等割免除の自治体で
も大半の自治体は収益事業を行っていないことを条件としてい
るからです。
 団体の意思で、団体の本来目的のために採算を度外視して物
品を販売することはよくあると思いますが、最初から収益を目
的としていない場合は税法上も「収益事業」には該当しないと考
えられます。
 問題は税法上は明文ではそういうことは書いてないというこ
とです。そのため、頭の固い税務署員や税理士は形式的に物品
を販売すればすべて収益事業と言うことがあります。
 赤字ではないが規模が小さいという時はもっと微妙です。正
面から税務署などに相談に行けば100%収益事業に該当するか
ら申告するようにと言われます。
 しかし、本当に小さい規模では、きちんと必要経費を積み上
げれば通常は利益などでるはずがありません。最初から採算を
度外視しているのと同じです。
 税法の条文で明記していないのが問題ですが、理由がない訳
ではありません。採算を度外視しているかどうかは主観的な問
題で、結果的に赤字だからといってすべてそうとは限らないか
らです。
 社会福祉法人や学校法人に認められている200万円以内の利
益には課税しない(みなし寄付金)制度がNPO法人にも適用
されればかなりの問題は解決するのですが。
 住民税の場合は、社会福祉法人や学校法人ではその利益を本
来事業のために使っていれば、たとえ収益事業に該当する場合
でもすべて非課税です。
                      赤塚和俊
Re: 税金問題に付いて教えて下さい 投稿者:西口 投稿日:2001/05/11(Fri) 22:20:00 No.360
赤塚先生
丁寧なご説明、ありがとうございました。
ほとんど知識のない私にも分かりやすく説明していただき、感謝しています。
税金がかからないと分かり、ほっとしました!
今後も頑張っていきます!

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