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設立総会の規定はどういったものがありますか。
設立には１０名の社員が必要ですが、どうも、設立総会は１０名以下でもいいとのことでした。しかし、理事については、設立要件は３名以上の理事になっていますので、最低３名出席すべきと考えますが、法的にはどのようになりますか。すなわち、設立総会の最低要件は、法的にはどのようになっているのですか。
設立総会の運営は、定款に則ってしなければならないのでしょうか。もっぱら、設立総会で、定款を承認するわけですから、そのじてんでは、その定款は有効でないわけですが。
議長も、会長又は理事長がすることになっていれば、その通りしなければならないでしょうか。

沢山質問してきましたが、お許して下さい

本田貞行さん、

ＮＰＯ法人設立のための設立総会、あるいは設立発起人会については、何の法律も
ありません。法人という法のもとで人と認められる団体となるための総会あるいは
発起人会ですから、その時点では、まだその会を規定する法律はありません。

また、その時点では定款は存在しませんから、定款に従った設立総会、設立発起人
会というのもあり得ません。議長の選出についても何も決まりはありません。

その設立総会に、将来理事となる人が出席していなくてもかまいません。ただし、
会ですから、一人では開けません。二人以上の参加者が必要となります。

上記のように、会の開き方について定めた法律はありませんが、ＮＰＯ法のもとで
ＮＰＯ法人となろうとするわけですから、設立総会あるいは設立発起人会で行って
おかなければならないことはあります。

もちろん、設立ための細部や書類全部についてその設立総会・発起人会で決めても
かまいませんが、そうでない場合でも、少なくとも次の３つは必要です。
（１）設立の意思を確認すること
（２）法人（団体）が宗教活動や政治活動などを主たる目的としないことなどを確認すること
（３）設立のための事務を行う者を決めておき、委任する権限の範囲を決めておくこと

この場合、設立事務を行う人に委任する権限の範囲によっては、その者が定款を作
り承認し、役員を決め、議事録を作成し、事業計画や収支予算書もつくることなど
が可能になります。

また、例えば定款の承認などを発起人会または設立総会でする場合でも、認証申請
にあたって微少な変更をしなければならないことがよくあるため、この場合の定款
変更の権限を設立事務を行う人に委任する、としておけば、もう一度発起人会また
は設立総会を開催するべきかどうか悩んだり、あとでトラブルになるのを避けるこ
とができます。

しかし、上記のように設立総会・発起人会で決めることを最低限にとどめる場合に
おいても、その後のトラブルを防ぐために次のことはしておいた方が良いと思われ
ます。
ア）発起人会または設立総会の議事録を確認して署名するひとを決めておくこと
イ）法人の主たる事務所の所在地について、定款上は地番地まで書かず最小行政区
画までにとどめる場合、発起人会または設立総会で地番地を決めたという記録を残
しておくこと

ア）は、その議事録に書かれていることが、発起人や設立総会で決まったことを正
確に反映しているかどうかを確認するとともに、決定事項に関する争いが後日起こ
らないようにする目的があります。ですから、団体の運営にとって必要ですが、所
轄庁への申請に関して必要という訳ではありません。
イ）は、設立の登記時において、登記する主たる事務所住所が実際に法人の住所で
あることを証明する添付書類が要求されますが、定款に地番地まで書いてない場合、
発起人会または設立総会の議事録に記された「事務所をその住所に置く」という地
番地まで含めた決議の記録が、その証明書類として使えるからです。

なお通常、設立総会・発起人会で行われることは、以下の事柄です。
１）設立意思の確認
２）設立事務を行う人の確定
３）設立趣旨書の承認
４）定款の承認
５）設立当初の財産目録および２年分の事業計画および収支予算の承認
６）設立当初の役員の選任
７）団体の主たる目的が宗教活動や選挙活動にないことの確認
８）設立代表者の選任と権限委譲について

これらの他にも、団体の名称、会費の額、その他、団体によっては他にもいろいろ
と話し合うことがあると思います。

シーズ事務局・轟木　洋子

ありがとうございました。
設立総会の議事録（東京都の例）で、「定款案を配布して、逐条審議したところ・・・・・・・・」
とある関係で、読むだけで時間がかかりすぎた。こういった、事務的なことは、すでに、理事に
配布し、議論済みでもあるので、設立総会を、もっと議論を中心としたものに欠けたいと
考えていました。あとは、理事に、多忙な人にお願いする関係で、こういった「事務」は少なく
したいと考えてきました。
沢山の質問をし、ちょっと気がひけていましたが、親切にお答えいただきありがとうございました。
これからは、設立事務から「NPOの本当の中味、ミッション、事業計画」に力を移して行きたいと
思います。