NPOWEB

すいません、初歩的な質問で恥ずかしいのですが・・・・

ＮＰＯ法人の設立ですが
県から認証を頂き、法務局に登記をすませることで、設立されたことになるのでしょうか？

国税から収益事業には当たらないと言われていますし、今現在、スタッフは完全ボランティア
で法人の運営に当たっています。

法務局のほかに、税務署や他の行政機関に、開設届け等を出す必要はあるのでしょうか？

よろしくお願い致します。

さくらさん

> 県から認証を頂き、法務局に登記をすませることで、設立された
> ことになるのでしょうか？

法的には登記の日付が法人成立の日です。あとは県へ登記が完了
したことを届けて下さい。

> 国税から収益事業には当たらないと言われていますし、今現在、
> スタッフは完全ボランティアで法人の運営に当たっています。
> 法務局のほかに、税務署や他の行政機関に、開設届け等を出す
> 必要はあるのでしょうか？

収益事業がなく給与も発生しないのであれば、税務署への届出は
必要ありません。しかし、県税事務所と市町村の法人住民税窓口
への届出は必要です。住民税均等割のことがあるからです。

ほとんどの都道府県や市町村は収益事業を行わないＮＰＯ法人に
ついて住民税均等割の減免を行っていますが、これは自動的に適
用されるものではなく、長野県を除き毎年、申請しなければなりま
せん。申請の時期は毎年４月です。長野県は最初の１回だけです。

　　　　　　　　　　　　　公認会計士・赤塚和俊

お返事をありがとうございます。

じつは私達は法人設立後、「法人設立開設届書」を市町村・県税・税務署に提出しております。
用紙の頭に三団体の名称があり、まず市町村長の窓口に行った際に、あとは何か手続きはいりますか？
と尋ねた際、「順番に回ってここ（捺印場所）に全部印をおしてもらえば確かだね」と助言を頂き
その日のうちに三箇所に届けをすませました。

その後、税務署から回答用というはがきを頂きました。それには給与の支出があったかどうかを記載
する項目があり、その際に税務署に電話をしてお聞きすると「給与の支払いがなければない」と書いて
提出するようご指導がありそのようにしました。

最近、税務署に電話をして、いずれ少しでもボランティアスタッフに謝礼をわずかでも支出する際の
手続きをお尋ねしました。ご指導は、月に８７０００円以下なら課税にはならないので納付書を毎月
送るように、とのことでした。その際に、「給与支払い事務所の開始」届けがすでに出ていると言われ
ましたが、その覚えはなく、一応事務所をくまなく探し、その旨をお伝えしました。

というのも、過去二年弱、全くのボランティア団体であり１０ヶ月は交通費も自己負担、その後２ヶ月
は片道実費交通費のみ、今年から往復の実費交通費を出しているのみの団体であり、中には交通費さえ
自己負担を選択しているボラさんもいます。いつかは、と願っていても、給与を支払う事業所を開始
した覚えはなく、今のところボランティア団体であるにすぎない実体と法人の意志があるからです。

税務署は、開設届けを出すことが、給与支払い事務所の開始届けにみなされる、それは届けを出す方の
手間を省くためでもあるとのご回答でした。

開設届けを出したのは私ですが、法人の意志とはことなる解釈になる責任を、無知とはいえ痛感して
仲間に申し訳ない思いをしています。開設届けを出した際には、そのような説明は全くされた覚えが
ないことや、きちんと法人の意思反映をさせた手続きをしたかった旨をお伝えしました。

あわせて、収益事業には当たらないと口頭でご判断頂いた方が転勤ですでにお出でにならない等、
収益かどうかの判断が変わることはないか、合わせてお尋ねすると

審議担当の方から折り返し、ご連絡を頂き、昨年度の帳簿等を持ってくるようご助言を頂きました。
近々、お持ちする運びとなっています。素人のボランティア団体で、何かを隠したり、操作する知恵も
ありませんので、そのままご指導を頂こうと考えています。

長くなって、たいへん恐縮ですが、

収益事業をしていないとご判断頂いた団体が、開設届けを出すことは本来必要のないことなのでしょうか？
開設届けが給与支払い事務所の開始となることは、正当なことなのでしょうか？
審議担当にご指導を頂く際に、私達が留意する点が何かありますでしょうか？

以上３点、ご助言を頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。

さくらさん

> 収益事業をしていないとご判断頂いた団体が、開設届けを出すことは
> 本来必要のないことなのでしょうか？

必要ありません。これまでにも「設立届」を出したばっかりに「収益事業
開始届」が提出されたものとみなされて、トラブルというほどではありま
せんが、収益事業を行っていないということを説明に出向かなければい
けなかったという事例は何度か聞いたことがあります。

> 開設届けが給与支払い事務所の開始となることは、正当なことなので
> しょうか？

「設立届」を提出すると、税務署はそれをもとに法人番号という番号を
取ります。この番号は法人税課税や源泉税関係に共通の番号ですから、
たぶん法人番号が振ってあることをもって「届出済み」と解釈されたもの
と思われます。一般の営利企業であればそれでも全く問題ないので税務
署に悪意はないのですが、要は非営利法人のことなど全く考慮されてい
ないということです。

> 審議担当にご指導を頂く際に、私達が留意する点が何かありますで
> しょうか？

さくらさんが前に相談された方を信用するとすれば何の準備もなしに
出向いても全く問題ないと言いたいところですが、各地で収益事業の
解釈をめぐってトラブルが発生している現状では残念ながらそうとも
言い切れません。少なくとも納得できない部分があったら、その場で
了承しないで返事を保留することです。その時はまた投稿下さい。

　　　　　　　　　　　　　　公認会計士・赤塚和俊

赤塚先生、さっそくのご回答をありがとうございます。

「収益事業開始届け」だと分かりやすいです。私は「開設届け」を「給与支払い事務所開始届け」
とみなす・・・と、説明を受けましたが・・・

どちらの名称でも、「この事業だけは、収益事業としてはやりたくない」という団体の
設立意志があったので、今現在もボランティアで頑張っている仲間に申し訳ない思いで
いっぱいです。

追加で質問させて頂きたいのですが・・

給与支払いの実態が全くないのに、「給与支払い事務所開始届け」を出してしまって
訂正をしない法人への虚偽等のペナルティはないのでしょうか？

よろしくお願い致します。

さくらさん

> 給与支払いの実態が全くないのに、「給与支払い事務所開始届け」を出して
> しまって訂正をしない法人への虚偽等のペナルティはないのでしょうか？

それはありません。将来給与の支払をする可能性があるという理由で前もって
届けるということでもいいのです。

　　　　　　　　　　　公認会計士・赤塚和俊

赤塚先生、ご丁寧なご回答を有難うございました。

ＮＰＯ法人は、理念に基づいた活動以外に、じつに多くのことを乗り越えなくてはなら
らないことを改めて知りました。

たいへん疲労しますが、それを支えるのは、やはり理念です。

それと、このコーナーがあることが大きな支えです。何度か利用させて頂いております。
改めて、シーズと回答者の先生方に感謝申し上げます。
有難うございました。