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事業年度について 投稿者:さかもと 投稿日:2004/09/28(Tue) 11:29:00 No.3886
「4159 事業年度をまたぐ会計処理について」のご質問にも関連すると思いますが、
現在、私どもは新しい組織の設立の準備をしているところです。
手続き上、問題がなければ会の設立とNPO法人の設立総会を兼ねて
12月に行おうと思っています。

そこで、会計年度をいつのするのが良いか迷っています。

4月~3月が一般的なのでしょうか?
いつにすればよいか、メリット・デメリットをご指示いただけないでしょうか。
Re: 事業年度について 投稿者:公認会計士・赤塚和俊 投稿日:2004/09/29(Wed) 13:59:00 No.3887
さかもとさん

> そこで、会計年度をいつのするのが良いか迷っています。
> 4月~3月が一般的なのでしょうか?
> いつにすればよいか、メリット・デメリットをご指示いただ
> けないでしょうか。

会計年度は確かに4月~3月にする例が一番多いのですが、3月
決算にするメリットはあまりありません。一つだけあるとすれば、
地方税均等割の減免を受けるときに、収益事業を行っていない
証拠書類として4月~3月の決算数値を求める自治体があります。
この場合たとえば12月決算の法人であれば4月~12月と1月~
3月の二つの仮決算をしなければいけないということになります。

これは均等割減免を行うときのみなし事業年度が4月~3月と決
まっているためです。しかし、長野県などは一度申請すれば以
後は収益事業を開始するときまで毎年の申請は要求していない
くらいで、毎年仮決算を要求するのはNPO法人に過大な負担を
強いるもので問題だと思います。

収益事業をやる予定がないのであればさかもとさんの自治体の
均等割の減免手続きがどうなっているのか、先に調べておいた
方がいいでしょう。

次に3月決算の場合のデメリットですが、私たち公認会計士や
税理士のような専門家がボランティアや低料金で決算や申告の
お手伝いをしたいと思ったとして、3月決算は企業の決算も集
中して一番忙しいときにぶつかるので、お手伝いをしたりご相
談に乗る時間がなかなか取れないということがあります。

もう一つは、行政の委託の仕事などをしたとき、3月では精算
が終わっていないことが多いという問題があります。3月まで
に仕事が終わっていても入金は4月か5月になるのが普通です。
そうすると入金を見て支払うような支出も未払いになります。
精算の終わる前に決算をすると正確を期するのに手間が増える
だけでなく、貸借対照表も未収や未払いの膨らんだ実態の見え
にくいものになってしまいます。

私の知っている団体で3月決算で苦労していたのが、決算期を
6月に変更することによって作業もはるかに軽減され貸借対照
表もすっきりとして非常に喜ばれた経験があります。

            公認会計士・赤塚和俊

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