NPOWEB

私が所属するＮＰＯ団体には、資格制度があります。この資格制度は、ＮＰＯの認証前か
らあったので会員（社員）でないと、受験できない決まりになっています。ところが他団
体のの友人から、ＮＰＯ団体なら会員に限らず、一般に公開すべきだと言われました。
そうなると、ＮＰＯ団体を退会したり除名されると、資格が消滅するルールになっていま
すが矛盾が出ると思います。
この資格制度は2級、1級・・と5段階あり、2級でも受講費、受験料、登録料をあわせると
10万円弱かかります。しかも、レベルが高い資格となると、人品、素行まで審査の対象に
なります。
質問
①資格制度は、会員に限らず一般に公開すべきものでしょうか
②資格制度は一般に公開すべきものなら、退会、除名による登録抹消はできないと理解し
　てよいでしょうか
③資格審査は、人品、素行などは対象にすべきでないと思いますが、いかがでしょうか。

あるＮＰＯ団体の会員さん、

会員、しかも社員でないと資格取得の受験ができないということですね。

資格受験を会員に限っているというケースは、他のＮＰＯ法人でもあると思い
ます。このこと自体は、特にＮＰＯ法に違反するものではありません。

よって、ご質問の（１）への回答は、ＮＯです。
また、社員を退会したり除名された場合に、資格抹消が生じるというのも、特に
ＮＰＯ法では何も規定していませんから、法律違反ではありません。ご質問の（２）
への回答も、ＮＯです。

また、資格審査に人品、素行を対象とすることも、特には法的な制限はありません
から、ご質問（３）への回答もＮＯということになります。

ただ、社員の資格の得喪に不当な条件を付してはならない、というＮＰＯ法の規定が
ありますから、社員の会費がとんでもなく高い、というような場合には「不当な条件」
とみなされることがあります。ただし、いくらから「不当な条件」とするかについて
は、法的な基準はありません。しかし、それぞれの所轄庁で、だいたいの金額を決め
ているようです。

お尋ねのケースは、会費そのものではなく、受験費用や登録料が高いということですか
ら、これも法的な制限にはかからないと思います。

あとは、社員になってまで、また高いお金を払ってまで資格取得をするか否か、という
個人の問題になると思います。

シーズ・轟木　洋子