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収支計算書 投稿者:komatta 投稿日:2005/03/16(Wed) 14:28:00 No.4474
昨年今春認証に向けて1ヶ月で書類を揃えました。そのため、実態とやや合わない予算書、事業計画書を提出しました。
この1年間で補正するものと事務局では信じていたのですが、業務執行理事は、理事会に事情説明しないばかりか、提出上の予算書を無視し、
目的別予算書を作成し、提出するとのこと。
NPO法では、第27条第4項に、「みだりに変更してはならない」とあり、認証後すぐ、新たな予算書や事業計画書の様式を変更してよろしいのか心配です。
やはり、認証時に提出した公益法人会計にのっとた予算決算書でないと、いけないのではないでしょうか。
Re: 収支計算書 投稿者:公認会計士・赤塚和俊 投稿日:2005/03/17(Thu) 05:42:00 No.4475
komattaさん

> NPO法では、第27条第4項に、「みだりに変更してはならない」とあり、認証後
> すぐ、新たな予算書や事業計画書の様式を変更してよろしいのか心配です。

NPO法第27条第4項で「みだりに変更してはならない」としているのは、「採用
する会計処理の基準及び手続について」であって様式について言っているわけ
ではありません。また、予算書や事業計画書は認証申請のときに必要な書類
ですが、設立後は届出や公開を要求されている書類でもありません。

ですから、法人の設立後は予算書や事業計画書に関しては、作成するかどうか
も含めて、その法人の自主的なルールに委ねられているものと考えて下さい。
もちろんだからと言って理事が勝手にやってよいということではありません。まず
はルール作りが必要だと思います。また、予算書や事業計画書について定款上、
定めてあるのであれば、それに従うのは当然です。定款では決めてないことに
ついてのルールが必要という意味です。

> やはり、認証時に提出した公益法人会計にのっとた予算決算書でないと、いけ
> ないのではないでしょうか。

上記の通りです。認証時に提出した書類はあくまで認証を受けるために作成した
書類であって、その後に法人の運営のルールを別に定めることはおかしいこと
ではありません。ただ、そのルールを定める手続きについても少なくもその法人
内における共通認識は必要だと思います。

ついでに言えば「公益法人会計にのっとった予算決算書」は認証申請のときに
それによらなければいけないと決まっているものでもありませんし、私は個人的
にはNPO法人にはあまり向いていないと思っています。

                公認会計士・赤塚和俊
Re: 収支計算書 投稿者:komatta 投稿日:2005/03/17(Thu) 11:10:00 No.4476
赤塚先生 早速ご回答いただきありがとうございます。
たいへん助かりました。認証時の予算書は無視して、作成してもいい、とのことで、ホッとしています。認証時の時と新年度とは、科目も計上する数字も違ううえに様式も違うと、指摘をうけるのではと
心配してましたが、要は、新年度より新しい様式で作成することを、理事会が認識していれば問題ないという理解でよろしいでしょうか。

その際、常務理事は目的別管理を考えてらっしゃり、認証時に求められた「事業収入・支出は、事業ごとに記入し、事業計画書と合致させる。」とか、「 ・入会金・会費収入、役員報酬・給料手当をはじめ、各科目について、可能な限り積算を記入する」とかは
もう考えなくてもいいのでしょうか、お伺い申し上げます。
管理経費のなかの人件費は、雑誌作成費のなかに埋め込んで決算書を作成する、というのは、そういうルールを決めてしまえばよろしいのでしょうか。
Re: 収支計算書 投稿者:公認会計士・赤塚和俊 投稿日:2005/03/17(Thu) 23:25:00 No.4477
komattaさん

> 要は、新年度より新しい様式で作成することを、理事会が認識していれば
> 問題ないという理解でよろしいでしょうか。

そういうことです。ただし理事会には説明責任があり、その説明責任を果た
しているかどうか判断するのは会員を初めとする関係者だということです。

> その際、常務理事は目的別管理を考えてらっしゃり、認証時に求められ
> た「事業収入・支出は、事業ごとに記入し、事業計画書と合致させる。」と
> か、「 ・入会金・会費収入、役員報酬・給料手当をはじめ、各科目につい
> て、可能な限り積算を記入する」とかはもう考えなくてもいいのでしょうか、
> お伺い申し上げます。管理経費のなかの人件費は、雑誌作成費のなか
> に埋め込んで決算書を作成する、というのは、そういうルールを決めてし
> まえばよろしいのでしょうか。

NPO法人の会計に関してははっきりとした規範が定められているわけで
はない、自主的にルールを定めればよい、というのはその通りです。ただ
し、説明責任ということを考えてください。つまり独りよがりのルールを定め
たのでは説明責任は果たせないということです。そこでkomattaさんのご質
問なのですが、komattaさんの団体の設立趣旨も活動内容も知らない私に
は判断することはできません。

私に判断できるのは会計上最低限守るべきルールをはずしていないかと
いうことだけです。そういう意味ではいずれも許される範囲内だとは思い
ます。でも、それが説明責任を果たしていることになるのかどうか、それ
は私の決めることではありません。

             公認会計士・赤塚和俊
Re: 収支計算書 投稿者:komatta 投稿日:2005/03/18(Fri) 10:40:00 No.4478
赤塚先生 ご回答ほんとうにありがとうございました。私の所属するNPO団体の趣旨からしても、会計の透明度を図るべきと考えます。会員への説明責任を果たす会計制度を構築すべく頑張りたいと存じます。
再度、確認で申し訳ないのですが、先生のHP上の「NPO法人の法人税」に、決算時に特定非営利活動とその他の事業と管理に区分し、かつ法人税法上の収益事業と非収益の配賦計算をして計上する決算書を作成するということでしょうか。
Re: 収支計算書 投稿者:公認会計士・赤塚和俊 投稿日:2005/03/18(Fri) 11:06:00 No.4479
komattaさん

> 私の所属するNPO団体の趣旨からしても、会計の透明度を図るべきと考えます。
> 会員への説明責任を果たす会計制度を構築すべく頑張りたいと存じます。

その通りです。がんばってください。

> 再度、確認で申し訳ないのですが、先生のHP上の「NPO法人の法人税」に、決算
> 時に特定非営利活動とその他の事業と管理に区分し、かつ法人税法上の収益事
> 業と非収益の配賦計算をして計上する決算書を作成するということでしょうか。

komattaさんの法人の場合は「その他の事業」はないということになりますので、所轄
庁に提出する決算書は区分経理なしの一本の決算書になります。支出の区分の中
に「事業費」と「管理費」があるということです。「事業費」と「管理費」はさらに「消耗
品費」、「交通費」、「通信費」等の小科目に分けて計上します。

法人税の申告のための損益計算のときに、おっしゃるように法人税法上の収益事
業と非収益の配賦計算をした区分経理の決算書が必要になります。

                公認会計士・赤塚和俊

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