課税対象となる出版業 投稿者:
can 投稿日:2005/04/28(Thu) 11:08:00
No.4705
税金関係の質問です。
出版業は収益事業ですが、
会報等を会員に配布する場合は該当しないと理解しています。
では、活動報告書の類の簡単な冊子を
500円程度で当該活動の参加者や興味のある人に販売する場合は、
課税対象となるのでしょうか?
他に収益事業をしていない場合、免除になっている法人住民税の均等割分
最低7万円は利益をださないと赤字になると考えます。
任意の「寄付」という形で逃げることは可能でしょうか?
よろしくお願いします。
Re: 課税対象となる出版業 投稿者:
公認会計士・赤塚和俊 投稿日:2005/04/28(Thu) 12:24:00
No.4706
canさん
> 活動報告書の類の簡単な冊子を500円程度で当該活動の参加者や
> 興味のある人に販売する場合は、課税対象となるのでしょうか?
法人税法上収益事業として課税されるものは(1)33業種のいずれかを
(2)継続して(3)事業場を設けて営む場合、とされています。
活動報告書の販売は形式的にはおっしゃるように出版業に該当する
可能性があります。そうではないと主張するためには実費以下で販売
しているということを立証するか、あるいは定価を明示せずに500円以
上のカンパをいただいた方には贈呈しますという仕組みにするという
方法もあるかと思います。
もう一つ考えられるのは(2)の「継続して」に当たらないのではないかと
いうことです。これは法人税法基本通達15-1-5で継続して営む事業の
例示として「全集又は事典の出版等のように、通常一の事業計画に基
づく事業の遂行に相当期間を要するもの」とありますから、反対解釈と
して「全集又は事典の出版のようには期間を要しない場合は収益事業
には当たらない」という解釈が成立するのではないかということです。
いずれにせよ同様の資料の販売等を行っているNPO法人はたくさん
あると思いますが、canさんのケースのようなもともと販売目的で作った
わけではないものを希望者に多少の金額をいただいて頒布するような
場合に出版業や物品販売業として申告していることはないのが普通で
あるし、それで問題になることもないと思います。
公認会計士・赤塚和俊
Re: 課税対象となる出版業 投稿者:
can 投稿日:2005/04/28(Thu) 13:13:00
No.4707
回答ありがとうございました。
追加で確認です。
ということは、単発で出版をする場合、
書店流通レベルの出版でも「継続して」にはあたらないのでしょうか?
そこまではいかなくても、
イベント会場でで販売する、自団体のホームページで(値段付きで)PRする
といったことをしても問題にはならないでしょうか?
よろしくお願いします。
Re: 課税対象となる出版業 投稿者:
公認会計士・赤塚和俊 投稿日:2005/04/28(Thu) 19:13:00
No.4708
canさん
> ということは、単発で出版をする場合、書店流通レベルの出版でも「継続して」
> にはあたらないのでしょうか?
> そこまではいかなくても、イベント会場でで販売する、自団体のホームページ
> で(値段付きで)PRするといったことをしても問題にはならないでしょうか?
正直に言って、そのへんはたいへん微妙です。私は個人的には収益事業には
当たらないと思いますが、税務署によって(あるいは担当者レベルで)解釈が
分かれる可能性があるということです。
公認会計士・赤塚和俊
Re: 課税対象となる出版業 投稿者:
can 投稿日:2005/04/28(Thu) 22:05:00
No.4709
わかりました。やはり微妙なところなんですね。
お金がないところには配慮してしまうような趣味のいい税務署を期待したいです。
どうもありがとうございました。