English Page
理事長とんずら 投稿者:こまったちゃん 投稿日:2005/10/18(Tue) 12:50:00 No.5318
NPO法人が上手くいかなくなり、その後、代表者の理事長が行方不明。
辞任届けは既に出したのですが、登記が残っており、役員全員に事業報告書未提出の督促書が来てしまった場合、どうすれば良いのでしょうか。
また、辞任を口頭でのみしか言っておらず、書類を残していない場合はどうなるのでしょうか。

法人印は理事長が持っているようなのですが、どのようにすれば、登記から自分の名前を削除、もしくは解散の手続きをすれば良いのでしょうか。


要はあまり考えずに安請け合いをしないことが大切だと思いますが・・・
Re: 理事長とんずら 投稿者:シーズ・轟木 洋子 投稿日:2005/10/24(Mon) 15:50:00 No.5319
こまったちゃんさん、

こまったちゃんさんや、その他の理事の方々が、すでに理事長宛に辞任届けを出して
いたのに、理事長はその手続きを所轄庁にも法務局にもせずに「とんずら」。そして、
そこに所轄庁から「事業報告書」の提出の催促が来てしまったということですね。

シーズの運営委員で弁護士の浅野晋さんに、次のような回答をいただきました。

---------------
理事が誰かは登記事項です。そして特定非営利活動促進法第7条2項は、「……登記
しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗するこ
とができない。」と定めています。

つまり、辞任届を理事長に提出しても、辞任の登記をしないことには、対外的には依
然として理事のままの職責が残ってしまいます。

「理事長」という職名の理事がいるということは、恐らく定款上は理事長のみが代表
権を持っていると思われますので、理事長しか登記申請ができません。しかし、たぶ
ん理事長は理事会が決めることになっていると思われますので、トンズラした理事長
を解任して新しい理事長を選任し、その新理事長が登記申請をすれば解決します。
 
しかし、辞任すると理事数が法定の3名未満となる場合には、辞任の登記ができませ
ん。
その場合にどうしても辞任したければ、辞任後の理事数が3名以上となるよう、新た
な理事を選任しておく必要があります。
理事長印は、新たな理事長が作って登録すれば良いので簡単に解決できます。

また、解散したいのであれば、残った理事がその手続きをするしかありません。

事業報告書の提出は、業務の執行行為に該当すると思われますので、理事長がトンズ
ラしているのであれば、理事が提出しなければなりません。不提出の場合の過料の制
裁も、「理事」に対し課せられます。(法49条)
-------------------

以上ですが、浅野さんからは、
「定款を読んでいませんので、かなり当てずっぽうの内容です。定款は団体の『憲法』
です。よく読んで、その中から答えを見つけ出しましょう。」
というアドバイスももらっています。

ご参考になさってください。

シーズ・轟木 洋子

- WebForum -