委託費の入金が来期になる場合の税金について 投稿者:
経理初心者 投稿日:2006/02/06(Mon) 11:01:00
No.5630
委託事業収入のあるNPOの経理を担当している者です。以下について教えてください。
(1)委託事業の入金が来期になる場合の税金について
委託費のうち、8割までを前金で支払い、残りは事業完了後に支払という契約で行政
からの委託事業を行っています。すでに5割程度は前金での支払いを受けましたが、
残りの5割は事業が終了した後、3月下旬~4月に受け取ることを予定しています。
これまで、前金が入金された時点でその額を「事業収入」として計上してきましたが、
そうすると残りの額は来期の事業収入になる可能性があり、経理はこれで良いのかな
と疑問を持ちました。そこで質問ですが、
①経理はこれで良いのでしょうか。
②①がこれで良い場合、来期の入金分には来期の税金が発生するのでしょうか。
③①がこれで良くない場合、どのような処理をすれば良かったのでしょうか。
例えば、契約を締結した時点で「売掛金」として計上すべきなのですか?
(2)委託事業の運転資金を銀行から融資を受けている場合
(1)とは別の委託事業も行っており、こちらは前金払いが認められていないため、
委託金額と同額の融資を銀行から受けて運転資金としています。融資を受けた時点
では、経理上は(普通預金)×××円 (短期借入金)×××円 とだけ処理して
いたのですが、これで良かったのでしょうか。また、税金はどうなるのでしょうか。
(1)と似たような質問ですが、こちらも教えてください。
以上、経理の初歩的な質問かと思いますが、よろしくお願いいたします。
Re: 委託費の入金が来期になる場合の税金について 投稿者:
税理士 脇坂誠也 投稿日:2006/02/07(Tue) 21:29:00
No.5631
こんにちは。税理士の脇坂といいます。
> 委託費のうち、8割までを前金で支払い、残りは事業完了後に支払という契約で行政
> からの委託事業を行っています。すでに5割程度は前金での支払いを受けましたが、
> 残りの5割は事業が終了した後、3月下旬~4月に受け取ることを予定しています。
> これまで、前金が入金された時点でその額を「事業収入」として計上してきましたが、
> そうすると残りの額は来期の事業収入になる可能性があり、経理はこれで良いのかな
> と疑問を持ちました。そこで質問ですが、
> ①経理はこれで良いのでしょうか。
事業を完了した時点で収入(益金)に算入するのが原則です。従って、期末までに事業が完了していれば、お金をもらっていなくても今期の事業収入で、未入金部分は売掛金になります。
> 例えば、契約を締結した時点で「売掛金」として計上すべきなのですか?
契約を締結した時点ではなく、事業が完了した時点で事業収入で計上し、未入金分は売掛金を計上します。事業が完了する前にお金をもらっていれば基本的に前受金ですが、「技術役務の提供に係る契約に関連してその着手費用に充当する目的で相手方から収受する仕度金、着手金等の額は後日精算して剰余金があれば返還することとなっているものを除きその収受した日の属する事業年度の益金の額に算入する」(法人税通達2-1-12(注))という通達があります。
> (1)とは別の委託事業も行っており、こちらは前金払いが認められていないため、
> 委託金額と同額の融資を銀行から受けて運転資金としています。融資を受けた時点
> では、経理上は(普通預金)×××円 (短期借入金)×××円 とだけ処理して
> いたのですが、これで良かったのでしょうか。
これで構いません。
>また、税金はどうなるのでしょうか。
借り入れたことによって儲かったわけではありませんので税金はかかりません。そのかわり借入の返済金も利息を除いて経費(損金)になりません。