経理部補佐さん、
ご投稿ありがとうございます。
きっと、経理部補佐さんへの答えを、多くのＮＰＯの方も知りたい、と思っている
ことと思います。
日本のＮＰＯのもっとも弱い部分は、財政的基盤であると言われています。
シーズが２０００年に行ったＮＰＯ法人向けの調査でも、運営で困っていることと
して「継続的に活動するための十分な収入の見込みが立ちにくい」と答えた法人が
最も多く、４９．９％もありました。
ＮＰＯの収入構造は、寄附、会費、民間の財団などからの助成金、行政からの補助
金、行政や企業からの委託費、そして事業収入だと言われています。
このどれもが、黙っていて降ってくるものではなく、それぞれの団体が知恵を巡ら
せ、汗をかき、失敗も重ねながら獲得していくものです。
シーズでは、ホームページ上にＮＰＯが使える助成金の情報を掲載しています。
また、この他にも、今後、少しでもＮＰＯの基盤整備に必要な情報を整理して、お
伝えしていきたいと考えています。
しかし、助成金にしても、財団に申請すれば必ずもらえる、というものでもありま
せん。プロジェクトを練って、その意義が伝わるように申請書を作り、それが相手
方の財団の意向にあっていなければなりません。
ひとつの団体が、２０も３０もの申請書を出すことは、普通のことでしょう。
また、企業の寄附にしても、Ａ団体に寄附をした企業が、Ｂ団体にも寄附をするか
というと、全く違う話です。その企業によって、何に対して寄附をしたいかは全く
違うのです。こうした寄附をしてくれる企業を探すには、そのＮＰＯを紹介する資
料や、寄附にあてたい事業の紹介資料を作って、まずは知っている企業、地元の企
業からお願いして回る、ということから普通は始まります。
そのＮＰＯがある程度知られるようになったら、企業向けのＤＭなどをすることも
できるでしょうが、このＤＭもなかなか技術が必要なものです。発足まもないＮＰ
Ｏでしたら、まずは少しでも可能性がありそうなところには、会って話をして理解
してもらい、それから検討してもらう、ということから始まるのではないでしょう
か。大きな企業でしたら、社会貢献の担当部署を置いているところもありますから、
そこが窓口になるでしょう。
また、新聞などを見ていると、その企業が何に興味を持っているかわかることがあ
りますから、こうした情報も蓄積しておくと良いと思います。
加えて、地域のＮＰＯ支援センター（ＮＰＯを支援するＮＰＯ）のなかには、企業
の社会貢献担当部署と、ＮＰＯを結びつけるような活動をしているところもありま
すので、こうしたところに聞いてみるのも良いかもしれません。シーズのホームペ
ージ上でも、こうしたＮＰＯを支援するＮＰＯの一覧を掲載していますので、ご参
照ください。次のアドレスをクリックすると、直接そのページを見ることができま
す。
http://www.npoweb.gr.jp/0502/0501.htmlあまり、経理部補佐さんが望んだお答えにならなかったかもしれません。どうぞ、
頑張ってください。
シーズ事務局・轟木 洋子
