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寄付(商品)の販売仕分けについて 投稿者:サラ 投稿日:2006/04/17(Mon) 19:57:00 No.5863
 ある本を作られた方より本その物を寄付頂き、それを販売しました。
そのときの仕訳は「商品/寄付」としましたが、売り上げはどの様に仕訳
したら良いのでしょう。

 その後、版権を頂き収益事業としています。
Re: 寄付(商品)の販売仕分けについて 投稿者:公認会計士 岩永清滋 投稿日:2006/04/23(Sun) 10:39:00 No.5864
サラさん
>  ある本を作られた方より本その物を寄付頂き、それを販売しました。
> そのときの仕訳は「商品/寄付」としましたが、売り上げはどの様に仕訳
> したら良いのでしょう。

仕訳で考えてみましょう。定価1000円の本だったとすると
サラさんの仕訳の前提であれば、
   商品   1000   寄付金   1000
で、これを販売したときは
   現金   1000   商品    1000
となり、商品が消えてしまって、寄付金だけが残ります。
これでは収支計算書に寄付金しかのらないと思えば、販売したときに
   現金   1000   販売収入  1000
   仕入   1000   商品    1000
とすれば、販売収入と仕入が同額計上されることになります。この場合は収支計算書に
寄付金1000、販売収入1000、仕入△1000が計上されて、結局寄付金の
1000だけが影響することになります。
 一方期中の処理はすべて収支科目だけを使うとすると販売時は
   現金   1000   販売収入  1000
だけを記帳して、期末に棚卸の仕訳を行う方法もあります。期末には
   期首棚卸高1000   商品    1000
   商品      0   期末棚卸高    0
と仕訳すると、販売収入と棚卸増減だけが収支計算書の中で相殺されて、結局
寄付金の1000だけが影響することになります。

 ということで結果的に寄付金だけが残ればよいのであれば、最初に
   商品   1000   寄付金   1000
の仕訳を起こさないで、販売したときに
   現金   1000   寄付金   1000
とする考え方もあります。この考え方も含め、シーズの外部報告に関する意見書に
例がのっていますので参考にして下さい。

サラ>  その後、版権を頂き収益事業としています。

 本も寄附してもらい、版権も寄附してもらって、それを元に今後販売したとすると
今後売上だけが計上されて原価がなく、大半が利益となってしまいます。どう考えたら
いいのかということですが、一番正しいのは、最初にもらった寄付金はあくまで元本ですから
一般会計で受け入れるのがいいでしょう。その場合上記の例では定価で評価しましたが
本の原価で評価するべきです。つまり本の製作原価です。それから版権も経済価値が
ありますから、それも評価します。これらの金額がわからない場合は、もらった先に
問い合わせてみればよいでしょう。
 そして本と版権の原価評価分を、一般会計から収益事業会計に収益事業元入金として
繰り入れます。そこから先は普通に記帳して収益事業の決算をします。こうすれば
収益事業の利益は、販売対価と原価の差額だけになり合理的な結果となります。

 少々ややこしいですが、検討してみて下さい。
Re: 寄付(商品)の販売仕分けについて 投稿者:むらお 投稿日:2006/04/28(Fri) 21:55:00 No.5865
横レスですいません。
いまひとつよくわからないので、追記で質問させていただきます。

私たちのNPOの前身である任意団体では、昨年春に本を発行しました。
その後何回か版を重ね、現在2000部程度の残部と100万円程度の利益が任意団体に残っています。
この5月に任意団体からNPOへ、残部全てと利益の全額を移管(寄付)することにしたのですが、
経理上の処理がよくわかりません。

いま考えているところは以下の通りです。
1.現金については、「寄付金」として現金出納帳の入金欄に寄付全額100万をを記す。また、税務上は一般会計で仕分けする
2.本の方は、「寄付(商品)」として制作原価×部数を現金出納帳の入金欄に入れる。また、税務上は一般会計で仕分けする
3.以後本が売れれば、その都度入金欄に販売価格×部数記入する。また、税務上は収益事業会計で仕分けする
4.財産目録には本の在庫は記帳しない


これだと収益事業上ぼろ儲けになってしまいますし、なにか重要なことが欠けているような気がします。

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