NPOWEB

お尋ねしたいのですが、
アメリカの501(c)(3)というのは日本のNPOと
同じ分類になるのでしょうか。
海外のウェブサイトを見るとよく出てくるので
気になってメールしました。
教えてください。

　ミガノさま

　　米国では、非営利の免税団体は内国歳入法（IRC）
の第５０１条ｃ項に定められています。このｃ項は、
第一号から第２７号まであり、そのうち第３号が、
団体が免税になるだけではなく、寄付者の寄付に関
する所得控除の優遇措置があり、しばしば、５０１
ｃ３と呼ばれる資格です。
　日本の国税庁にあたる内国歳入庁に申請して、認可
を受けて得られる資格です。

　米国で、ＮＰＯというと一般的にはこの５０１ｃ３
の資格を持っている団体を指します。
　この資格は、寄付税制があるという点では、ＮＰＯ
法人よりも認定ＮＰＯ法人に該当する資格といえます。
　ＮＰＯ法は法人制度ですが、認定ＮＰＯ法人制度は
税制度です。そして、寄付税制の制度となっています。
ですから、５０１ｃ３と比べられるのは、認定ＮＰＯ
法人の方です。

　しかし、認定ＮＰＯ法人とは制度上大きな違いがあり
ます。
　それは対象団体がかなり広いことです。
　５０１ｃ３は、法律では、分野として８分野が規定さ
れていて、「宗教」「慈善」「科学」「公共安全テスト」
「文芸」「教育」「全米または国際アマチュアスポーツ
競技会の振興」「子どもあるいは動物の虐待防止」となっ
ています。
　人権や環境など、多くのこの分野では読みにくい活動は、
「慈善」に含められています。
　この５０１ｃ３団体には、宗教団体、私立高校や私立大
学といった私立学校、非営利の病院、財団、一部政府機関
などが入ります。もちろん、ボランティア団体や市民活動
団体も対象となります。
　また法人格がなくても資格がとれます。
　それ以外にも違いはたくさんあります。

　場合によっては、日本のＮＰＯ法人を米国の５０１ｃ３
と比べることはできますが、かなり違う資格だと考えた方
がいいと思います。

松原