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実費弁償について 投稿者:hito 投稿日:2006/06/02(Fri) 16:44:00 No.6040
請負業を行っている法人が、
税務署から実費弁償の確認申請がとれれば
対象外の収入になるという制度があると思うのですが、
この実費弁償の制度とはどのような仕組みなのでしょうか。

・委託者が行政でも民間企業でもよいのでしょうか?
・実際の収入と支出で差額が出た場合はどのようにすればよいのでしょうか?
よろしくお願いします。
Re: 実費弁償について 投稿者:税理士 脇坂誠也 投稿日:2006/06/08(Thu) 09:36:00 No.6041
hitoさん、こんにちは。

> 請負業を行っている法人が、
> 税務署から実費弁償の確認申請がとれれば
> 対象外の収入になるという制度があると思うのですが、
> この実費弁償の制度とはどのような仕組みなのでしょうか。
>
> ・委託者が行政でも民間企業でもよいのでしょうか?
> ・実際の収入と支出で差額が出た場合はどのようにすればよいのでしょうか?

法人税法では、「請負業のうち次に掲げるものは収益事業から除かれる イ法令の規定に基づき国又は地方公共団体の事務処理を委託された法人の行うその委託に係るもので、その委託の対価が、その事務処理のために必要な費用を超えないことが法令の規定により明らかなこと、その他の財務省令で定める要件を備えるもの ロ・・」
とあります。財務省令で定める要件とは、「一 その委託の対価がその事務処理のために必要な費用を超えないことが法令の規定により明らかなこと 二その委託の対価がその事務処理のために必要な費用を超えるに至った場合には法令の規定によりそのこえる金額を委託者又はそれに代わるべき者として財務大臣の指定する者に支出することとされていること 三その委託が法令の規定に従って行われていること」
とあります。
また、法人税の基本通達には「実費弁償方式とはその業務が法令の規定、行政官庁の指導又は当該業務に関する規則、規約若しくは契約に基づき、その受ける対価が実費を超えないことが明らかな場合であり、税務署長の確認を受けたものである」とされています。
法令どおりに解釈すれば、民間からの法令に基づかないような業務のものには適用がないのでしょうが、この規定の趣旨は、もともと剰余金が生じないことが明らかなものには課税の対象とする必要はないということですので、民間であっても要件を満たしていれば適用があると考えてもいいのではないかと私は考えます。
契約書の文言の中に次のような条項があれば実費弁償方式であると言えると思います
①(委託金額は)委託業務の実施に要した実支出額と委託料の限度額のいずれか低い額とする
②委託業務に要した経費が委託料の額に満たないときは精算額を持って委託料とする
③交付を受けた委託料に剰余金が生じたときはこれを返納しなければならない
④(実支出額が)委託料の額に達しないときは委託料を減額することができる

赤塚さんの出されている「NPO法人の税務」(花伝社)に詳しく出ています。
Re: 実費弁償について 投稿者:hito 投稿日:2006/06/09(Fri) 13:54:00 No.6042
脇坂先生
ありがとうございます。
もう1つ教えていただきたいのですが、
仮に実費弁償の確認申請がとれた場合、
その請負業は非課税収入になりますが、
それに対応する部分の支出に関しても(直接経費・間接経費それぞれ)
非課税事業に該当するということになるのでしょうか?
Re: 実費弁償について 投稿者:脇坂 誠也 投稿日:2006/06/14(Wed) 08:08:00 No.6043
> 仮に実費弁償の確認申請がとれた場合、
> その請負業は非課税収入になりますが、
> それに対応する部分の支出に関しても(直接経費・間接経費それぞれ)
> 非課税事業に該当するということになるのでしょうか?

そうなります

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