English Page
理事・顧問の「あて職」について 投稿者:はっぴ 投稿日:2006/06/09(Fri) 15:45:00 No.6081
いつも参考にさせていただいております。

早速ですが、伺いたいことが2点ございます。

1 定款に「この法人の理事は、総会で選任する。但し、理事のうち1名については
 『○○大学○○学部学部長』とする。」といったように、特定の役職の者をあて職
 として理事に選任する旨、明記して良いのか。

 → 普通に考えて望ましくないことはわかりますし、本人から就任の承諾が得られ
  なかった場合に欠員となってしまうことも理解していますが、法的に何法の何条
  違反になるのか、調べてみてもわかりませんでした。


2 NPO法上の役員以外の役員として顧問を設置した場合に、定款に「顧問は『○
 ○大学○○学部学部長』とする。」と規定して良いのか。

 → こちらについては、顧問の職務などがこの学部長の利益を目的とした内容に
  なっていなければ良いのかな...と思うのですが。

過去の質問で「当て職」という文言にヒットしたものがありましたが、若干知りたい
内容と異なっていましたので、よろしければご教示願います。 
Re: 理事・顧問の「あて職」について 投稿者:弁護士 浅野晋 投稿日:2006/06/14(Wed) 10:40:00 No.6082
はっぴ さん

1、「定款に「この法人の理事は、総会で選任する。但し、理事のうち1名については『○○大学○○学部学部長』とする。」といったように、特定の役職の者をあて職として理事に選任する旨、明記して良いのか。」
    →定款中に「一定の地位にある者をそのまま理事に充てる旨の規定を設けることも差し支えない。」(新版注釈民法(2)358頁)と解されております。
      なお、「普通に考えて望ましくないことはわかりますし……」とのことですが、望ましいのか望ましくないかは、その団体の実情によると思います。必要であればそのようにしたらいかがでしょうか。

2 「NPO法上の役員以外の役員として顧問を設置した場合に、定款に「顧問は『○○大学○○学部学部長』とする。」と規定して良いのか。」
→全くさし支えありませんが、その人が就任を承諾しないと欠員ということになります。

                                  弁護士 浅野晋
Re: 理事・顧問の「あて職」について 投稿者:はっぴ 投稿日:2006/06/14(Wed) 12:11:00 No.6083
浅野先生、ありがとうございました。

早速「新版注釈民法」を読んでみました。
確かに記載されていました。

NPO法は民法の特別法的位置づけになっていることを考えれば、
民法の解釈本も調べてみないといけなかったですね。
失礼しました。

シーズの方々の負担にならないように、今後は民法の解釈本も調べた上で、
それでもわからない場合には、またご質問させていただければと思いますので、
その節はよろしくお願いいたします。

- WebForum -