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理事の辞任 投稿者:サラ 投稿日:2006/06/28(Wed) 02:06:00 No.6152
NPO法人申請時に、理事に選ばれていた者です。
審査を受けている間に、運営について他の理事と意見の相違があり、理事を辞任することとなりました。
NPO法人に認証された後に辞任届を法人に提出し、受け取った旨の書類を発行してもらいました。
提出した届には辞任する日付を記載しておいたのですが、3ヶ月程経った現在でも登記変更の手続きがなされず、自分は未だ法人の理事であることがわかりました。
その間に行われた理事会には一切出席していませんし、自分には招集がかかりませんでした。
このような状態でも、有事の際は理事の責任をとらなければならないのでしょうか。
ちなみに今でも法人には正会員として所属しております。

また、定款に「後任が決まるまでは職務を行う」という一文があるため、辞任届を出す前に理事長に確認したところ、後任は決めない(だから職務を行わなくていい)と言っていたのですが、最近になって後任を探していると言い出しました。
この場合、やはり後任が決まるまで職務を行っていることになるのでしょうか。

それから、辞任届を法人へ提出する前に正会員全員に理事を辞めることを伝えています。ただし臨時総会などは開いていません。通常総会の開催はまだまだ先になると予想されます。やはり辞任するには臨時総会を開かなければならないのでしょうか。

以上、よろしくご指導お願い致します。
Re: 理事の辞任 投稿者:弁護士 浅野晋 投稿日:2006/07/10(Mon) 10:06:00 No.6153
サラ さん

1、理事を辞任するのに総会の手続は必要ありません。辞任する旨の意思表示がその法人に到達すれば、その時点で辞任したことになります。

2、辞任したのに、辞任の登記をしてくれない場合、その法人を被告にして、辞任の登記をすることを求める訴訟を提起することができます。
ただ、訴訟というのは大変ですから、まず「自分は○年○月○日に貴会の理事を辞任する意思表示をしたが、その後貴会は辞任の登記をすることを怠っており大変遺憾である。ついては、本書到達後○日以内に辞任の登記をとるよう求める。同期日内に貴会が登記をしないときは、損害賠償請求及び役員辞任の登記手続を求める訴えを提起する所存であるので、そのような事態を招来しないよう、同期日内に速やかに登記するよう求める。」との趣旨の内容証明郵便を出したらいかがでしょうか。

3、辞任したのに辞任の登記をしてくれない場合に、役員としての責任はどうなるかということについては、NPO法人ではありませんが株式会社の場合について、辞任した取締役が登記をするよう会社に求めているのに辞任の登記を会社がしない場合には、その取締役は商法266条の3の責任を負わないとの趣旨の最高裁判例(最高裁昭和63.1.26、金融法務事情1196号26頁)がありますので、この判例の考え方で行けば役員としての責任は負わないと考えて良いでしょう。
この意味でも、内容証明郵便を出して、辞任したことを明確な証拠に残しておいた方が良いと思います。

                       弁護士 浅野晋
Re: 理事の辞任 投稿者:サラ 投稿日:2006/07/11(Tue) 07:56:00 No.6154
浅野様
ご回答くださり有難うございました。
内容証明郵便を出したいと思います。

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