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就労継続支援事業の経費の扱いについて 投稿者:レストラン経営者 投稿日:2007/03/24(Sat) 13:34:20 No.6769
お忙しいところ済みません。
主旨と外れてしまうかもしれませんが、質問させていただきます。

今、有限会社でレストランを経営しています。
このレストランは、精神障害者の就労支援を目的としており、
訓練目的でのサービスを自前でやっておりました。ただし、このようなサービスを自前でやっていた為に、月の赤字はかなりのものになってしまっています。

昨年度に自立支援法が施行され、この制度にのせて就労継続支援B型事業を展開していきたいと今模索している所ですが、いくつか疑問点が出てきました。

・レストラン売り上げから経費を差し引いた金額を工賃として支給することになっていますが、この経費とは具体的にどこまで含めて考えることが出来るのでしょうか? 食材費は当然含まれると思いますが、家賃、光熱費等も含めてもいいのでしょうか。自立支援給付だけで、人件費(プロのコック、フロア長まど)、必要経費(家賃、光熱費等)をまかなえば大幅な赤字になってしまいます。しかし、売り上げ+自立支援給付のトータルの収入でそこから支出を考えて行きますと、赤字が大幅に減ります(黒字にはそれでもいかないのですが)。

・この考え方ですと、利用者の工賃が少なくなったりあるいは出なくなるということも考えられるのですが、この点については最低の賃金保証をしたいと考えています。売り上げから食材費を除いた金額ですと、工賃としては莫大な金額になりますし、かと言ってそこに家賃等を含めると数10円レベルの工賃になってしまう為、苦肉の策でもあります。

もともと赤字は覚悟の経営ですが、末永く精神障害者の生活に貢献したいと考えていますので、少しでも赤字を減らしたいのです。これらのことについて是非ご教授いただけましたら幸いです。宜しくお願い致します。
Re: 就労継続支援事業の経費の扱いについて 投稿者:公認会計士 岩永清滋 投稿日:2007/03/29(Thu) 12:06:51 No.6778
レストラン経営者さんは書きました:

・レストラン売り上げから経費を差し引いた金額を工賃として支給することになっていますが、この経費とは具体的にどこまで含めて考えることが出来るのでしょうか? 食材費は当然含まれると思いますが、家賃、光熱費等も含めてもいいのでしょうか。自立支援給付だけで、人件費(プロのコック、フロア長まど)、必要経費(家賃、光熱費等)をまかなえば大幅な赤字になってしまいます。しかし、売り上げ+自立支援給付のトータルの収入でそこから支出を考えて行きますと、赤字が大幅に減ります(黒字にはそれでもいかないのですが)。


明確な基準はなく、多くの方が一番困る問題だと思います。食材費だけでなく、その他の経費も含まれることは事実ですが、問題はその分け方です。

レストラン経営者さんのおっしゃるように、自立支援給付+売上の総収入で全体の経費をまかなうということは当然の発想だと思いますし、実態もそうかもしれません。しかし法律上はそのようになっていません。

この2つの収入を峻別すること、つまりそれぞれの収入でまかなうべき経費を峻別することが求められています。つまり、売上の方からは食材費やその他の直接的な経費を差し引き、残余があればそれをすべて工賃として利用者に支給することが求められています。売上(作業収入)の方からは剰余が生じないという考えです。
一方自立支援給付の方は、そのような支援施設の運営をまかなうための収入と考えられており、これから食材費を買ったり、工賃を支払うことはできません。
結局、法律的な考えでは、この2つの収支は全く別のものとされているのです。

とはいっても、なかなか両者に直接結びつける経費ばかりではないので、何らかの合理的な基準で按分するしかありません。たとえば家賃ならば、レストラン部分の面積対応分、光熱費なら使用頻度、福利厚生費ならば人数割合など、いろいろ試行錯誤するしかありません。

とにかく、合理的に按分しているという説明がつくようにしなければなりません。工賃についても上に述べた考え方が基本ですので、自由に決めて良いというものではありません。

なかなか難しいとは思いますが、一度ご検討下さい。
Re: 就労継続支援事業の経費の扱いについて 投稿者:レストラン経営者 投稿日:2007/03/30(Fri) 04:32:56 No.6784
公認会計士 岩永清滋様

ご教示ありがとうございました。
このあたりのことは、やはり難しいところなんですね。
自立支援法になって社会福祉法人以外の法人も参入可能になったというのは、
とても画期的なことだと思っておりました。
しかし、これではなかなか民間企業は参入しにくい現実があることを再認識させられました。

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