NPOWEB

4月に特定非営利法人の認証を受けたばかりの団体です。

夏に写真の展示会を催す予定なのですがその資金繰りとして、
現在協賛団体などを募っています。特典として、
当法人と同様な趣旨を持つ団体が寄付をしてくれた場合、
写真展の入場料の一部を寄付として戻すのはどうかという案が
浮上しているのですが、特定非営利法人が他団体へ寄付すると
いうことは、法律上認められるのでしょうか？

よろしくお願いいたします。

まことさん、

お返事遅くなりました。
夏の展示会に向けて、準備はいかがですか。

さて、展示会開催にあたって、協賛団体を集められ、同じような
活動をされている団体から協賛をいただいた場合には、その団体
に「特典」として、寄付金を出すということですね。

NPO法人が、別のNPO法人に寄付をすることは、可能です。

ただ、お問い合わせのケースは、詳しくは分からないのですが、
場合によっては、寄付とは言わないように思います。
「寄付」というのは、見返りのないものだからです。
協賛金の割引を設けるようなもののように思えますが、判断が
難しいところです。

なお、法律上可能かとのご質問ですので、ご質問のケースを法律
に照らし合わせてみると、以下の条項が関係があるのかと思われ
ます。

NPO法　第3条第1項に「特定非営利活動法人は、特定の個人また
は法人その他の利益を目的として、その事業を行ってはならない。」
とあります。

寄付をすることが、特定の者の利益になると判断されるようなら
問題となります。

NPO法　第5条第1項に「特定非営利活動法人は、その行う特定非
営利活動に係る事業に支障がない限り、当該特定非営利活動人に
かかる事業以外の事業（以下「その他の事業」という。）を行う
ことができる。この場合において、収益を生じたときは、これを
当該特定非営利活動に係る事業のために使用しなければならな
い。」とあります。

展示会が本来事業なのかその他事業なのか存じ上げませんが、
もしその他事業であれば、その収益は特定非営利活動事業に充て
ることとされますので、収益があがったから分配するというのは
問題になる可能性があります。

とはいっても、実際には頻度とか実態にもよりけりです。
たあ、協賛金をたくさんもらったから、寄付にまわすと見られて
も本意ではないでしょうから、どうぞまわりから誤解のないよう
にされてください。

シーズ　事務局　鈴木歩