NPOWEB

匿名で失礼します。
先日、あるNPOが主催する環境を考えるのためのイベントがありま
したが、事前にこれを大々的にテレビコマーシャルしていました。
事情を聞くと国から多額の補助が出たらしいとのことでしたが、
それだけの補助が出るならそれを本来の環境のための活動に使う
べきであり、なんだか本末転倒な話に思えました。
そのNPOとしては、まず自分たちの存在を知ってもらい、イベント
を知ってもらい、多くの人に参加してもらうということを考えて
のことなのでしょうが、一般的な公益法人などでもやっていない
ような大々的なことをやってお金を消費している「本末転倒」的
なNPOはけっこう多いのでしょうか？

匿名で失礼さん、

ご投稿ありがとうございます。

ご指摘のＮＰＯや、またそのＴＶコマーシャルやイベントを知りませんので、なんとも
コメントをしかねます。

ただ、もちろんＮＰＯだからと言って、すべての団体が清廉潔白で、行政からも完全に
独立し、運営も上手である、ということも言えません。違法な賭博で、ＮＰＯ法人の理
事長が逮捕された、という事件などもあります。

これは、企業でも良い企業もあれば、法律を犯している企業もあるのと変わりはありま
せん。ただし、ＮＰＯ法人の場合は、「情報公開」を原則としてＮＰＯ法（特定非営利
活動促進法）に最初から盛り込まれています。つまり、ちょっとおかしいな、と思った
ＮＰＯ法人について、その収支決算書や、役員名簿、事業報告書などは、誰でも所轄庁
に行けば閲覧できますし、また情報公開法を使って取り寄せることもできます。ＮＰＯ
法人のなかには、積極的にこれらを公開しているところも多くあります。

こうした情報を見ることで、一般市民がそのＮＰＯ法人について判断し、支援をしたり、
あるいは支援を控えたりする、というのがＮＰＯ法の趣旨です。
公益法人の場合は、行政が法人を指導し、その良し悪しを判断している訳ですが、ＮＰ
Ｏ法人の場合は、市民が判断し、それによって市民社会の発展をめざすということですか
ら、それだけ市民も確かな目を持つことが必要となってくると思います。

シーズ事務局・轟木　洋子