NPO法人解散による長期借入金について 投稿者:
NPO法人役員 投稿日:2009/06/14(Sun) 07:11:40
No.8656
収益事業を2年前から行っておりますが、改装費で借りた長期借入金があります。運営資金のめどが立たず、収益事業の終了を理事会で承認し、法人の解散提案を決めたのですが、長期借入金がどのように処理したらよいかわかりません。次のどのようになるのでしょうか?個人財産の担保がついています。金融機関から借りているので、そちらへ相談したらよいのでしょうか?
①法人名義のまま、財産担保がある個人が返済できる。
②法人が解散するので、一括精算しなければいけない。
③法人から清算人または個人名義に変え返済できる。
④その他
Re: NPO法人解散による長期借入金について 投稿者:
弁護士 浅野晋 投稿日:2009/06/16(Tue) 15:00:49
No.8670
1、NPO法に、債務を完済できない場合の処理について、次の定めがあります。
第31条の3(特定非営利活動法人についての破産手続の開始)
特定非営利活動法人がその債務につきその財産をもって完済することができなくなった場合には、裁判所は、理事若しくは債権者の申立てにより又は職権で、破産手続開始の決定をする。
2 前項に規定する場合には、理事は、直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない。
第31条の12(清算中の特定非営利活動法人についての破産手続の開始)
清算中に特定非営利活動法人の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになったときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。
2 清算人は、清算中の特定非営利活動法人が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。
3 前項に規定する場合において、清算中の特定非営利活動法人が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。
2、ご相談のケースは、当該NPO法人の全財産を処分してもその債務を完済するのに足りないとすれば、法律上は破産を申し立てるべきケースかと思われます。
3、ただ、個人が保証人(担保提供者?)になっているようですから、その方が債権者に弁済し、かつ当該NPO法人に対する求償権を放棄することによって債務を完済することができれば、破産せず、通常の清算手続きですみます。
弁護士 浅野晋
Re: NPO法人解散による長期借入金について 投稿者:
NPO法人役員 投稿日:2009/06/18(Thu) 20:43:16
No.8682
2、ご相談のケースは、当該NPO法人の全財産を処分してもその債務を完済するのに足りないとすれば、法律上は破産を申し立てるべきケースかと思われます。
3、ただ、個人が保証人(担保提供者?)になっているようですから、その方が債権者に弁済し、かつ当該NPO法人に対する求償権を放棄することによって債務を完済することができれば、破産せず、通常の清算手続きですみます。
詳しい回答ありがとうございます。
こちらに投稿した後、少し詳しい話を聞いたら、担保提供者の理事が連帯保証人になっているとのことでした。どちらにしても借入先に理事長と今後の返済について相談するとの事でした。ただ、連帯保証人になっている方は年金生活者なので一括返済は厳しいかと思います。