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守秘義務について 投稿者:守秘義務 投稿日:2009/08/22(Sat) 17:32:03 No.8794
 国から委託を受けている法人の仕事の内容で、第三者が知りえない情報(例えば、お客さんにかかわる個人的な情報など)を、その法人の職員が、メールなどの形の残る形で、その法人とは関係ない第三者に知らせた場合、法的に何か問題がないのでしょうか?
 知り合いで、明らかにその法人関係者しか知りえないことを話しているので、困惑しています。
Re: 守秘義務について 投稿者:弁護士 浅野晋 投稿日:2009/08/25(Tue) 15:04:45 No.8796
守秘義務 さん

守秘義務 さん

1、個人情報保護法は、「その事業の用に供する個人情報データベース等を構成する個人情報によって識別される特定の個人の数の合計が過去6月以内のいずれの日においても5000を超えない者」は、個人情報取扱事業者から除かれていますから(個人情報保護法2条3項5号、同法施行令2条)、おそらくその法人は個人情報保護法の規制の対象外であると思われます。

2、その場合、ご質問のような形態の情報漏洩に対して直接有効な法的な手段というのはありません。

3、場合によっては、被害者から不法行為に基づく法的請求というのが考えられますが、実際にはなかなか大変です。

4、ただ、このような情報漏洩は正当なことではありませんし、委託契約の趣旨にも反します。また、職務上知った他人の秘密を他に漏洩することは、就業規則等の職務上の規律に違反すると思われますので、委託者や当該団体の責任者に事実関係を説明して、善処を求めることによって是正することができるのではないかと思います。
                    弁護士 浅野晋

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